企業が求める人材像は、勉強ができる人材?
皆さんの会社、お店の新しい社員の方々は、どのような基準で採用されていますか?
私たちは、企業の人事に関わる仕事をしておりますので、沢山の採用面接に携わってきました。
多くの方にお会いしていますので、どのような切り口で質問すると、その方の本来の姿を見せて頂く事ができるか、かなりの確率で分かるようになってきました。
面接対象者と企業の将来に関わることですので、こちらも真剣です。
今日は、企業側求めている傾向性として、面白いまとめをされている先生がいらしたので、ご紹介いたします。
出典:大阪大学出版会 島田彌氏
学業成績と面接結果の間にはある程度の確かさで、相関関係が存在するが、2~3割程度にはこれを覆す学生―マザコン優等生と夢多いガキ大将―が確実に存在するということです。
これは企業が求める人材像として、保有能力としての基礎学力だけではなく、自主性・創造性の発揮能力としても問題意識と挑戦意欲を重視している結果であると。
つまり、学業ができても主体性や創造性に乏しい人材は、ビジネス社会ではなかなか活躍しにくいと企業側は判断していることになります。
大学の卒業式に、母親と手をつないで一緒に参加をする男子学生がいると聞きます。
親と仲がいいのはいいことですが、20歳を超えた成人が、母と手をつないで仲良く卒業式に参加するということは私たち世代では考えられないことです。ただ、何もこれは当事者である学生だけの責任ではありません。そのような環境を作り上げてしまった親の問題でもあります。
ITに強くなった若年層は、巧みにコピー&ペーストを活用して、体裁を整えることが上手になってきています。情報を収集する力は高くなってきていますが、知識を活用し何かを生み出す能力に弱さ見せます。
企業に就職し、社会で活躍するために、何が本当に必要な能力・経験なのか。
人事に関わる方達が、その方針を整理することからはじめるべきでしょう。