【SDGsコラム(Z世代の視点)】世界 No. 1 のデジタル政府!デジタル化とキャッシュレスの恩恵を受けたデンマーク留学生
Hej! Human abundance で Z 世代ライターをしているみさです。私が留学をしていたデンマークは、先進的な取り組みやユニークなアイデアの宝庫。
そんなデンマークで私が発見した、SDGs やエシカルに関する情報をシェアしていきます!
離婚も会社設立もオンラインでサクッと簡単
デンマークは「United Nations E-Government Survey 」という世界電子政府ランキングにて、世界 1 位に選ばれています。
そんなデジタル化先進国のデンマークでは、離婚の手続きもオンラインで簡単にできてしまうほど。
他にも福祉サービスや会社設立などあらゆる手続きがオンラインで済んでしまいます。
今回は、留学生として 5 ヶ月間デンマークに滞在する中で経験した、デンマークのデジタル化についてご紹介します。
上の写真は Residence card(いわゆるマイナンバーカード)と Health Insurance card(イエローカードと呼ばれる健康保険証)。
ここに記載されている CPR ナンバーによって、行政・医療・銀行などのサービス利用が管理されています。
コロナ禍生活にもオンラインですぐ対応
東京で緊急事態宣言やまん防が発出されている頃、デンマークではすでにコロナと共存した快適な日常生活を過ごせていました。
11,12 月に感染者が増えた時には学校でもコロナの話題が多くなりましたが、それ以前はマスクをつけることもなく、日常生活をコロナで制限されることはほぼなかった印象です。
これには、デンマークがいち早く「コロナパス」というアプリを導入し、ワクチン接種済みであることやコロナ検査で陰性であることを提示する仕組みをつくったことが背景にあります。私が日本出国した 8 月は日本では紙のワクチンパス発行がようやくはじまった頃で、私はそれを発行してデンマークへ持っていきました。
デンマークでコロナパスの提示を求められた際には、友達がスマートにスマホで提示する一方で、自分だけいちいち紙を見せるのがすごく面倒だったのを覚えています。(笑)
デンマーク滞在中は海外旅行に行く機会も多く、旅行先の入国条件にあわせデンマークで頻繁にコロナ検査を受けていました。
最寄りのテストセンターを簡単にネットで検索することができ、予約なしで手軽にコロナテストを無料で受けることができました。(利用に必要な ID を発行していなかったため)
コロナパスのアプリを持っていなかった私ですが、CPR ナンバーや電話番号などを伝え、メールで簡単にテスト結果証明書を受け取ることができました。
アプリで長距離移動も楽ちん
私は田舎の学校にいたので、週末はデンマーク国鉄(DSB)でコペンハーゲンまで遊びに行っていました。
券売機でチケットを購入することもできますが、この長距離列車を利用する際には DSB 公式のアプリを利用していました。
駅名を入力すると、時刻表が出てきてアプリでチケットを購入することができます。
少し早めにアプリでチケットを購入することで、なんと半額でチケットを購入することもできました。
クレジットカードを登録しておけば簡単に決済をすることができ、返金不可のチケットでない限りは、チケットの返金もワンクリックで簡単。
乗車中にアプリを開くと、電車の現在地が分かり、リアルタイムで何分遅延しているかを確認することができます。(デンマークの電車は本当によく遅延します。笑)
デンマークの駅には改札がないので、乗車中に駅員さんがチケットを確認しにきますが、それもアプリの QR コードを提示するだけと超簡単!
割り勘は絶対 MobilePay
これは学校の冷蔵庫の写真。
お知らせの紙がいろいろと貼ってありますが、一番上に見えるのが「MobilePay(モバイルペイ)」の文字。
モバイルペイとは、デンマークの Danske Bank(ダンスケ銀行)が開発した電子決済サービスです。
この紙が意味するのは、「冷蔵庫の中にあるドリンクを飲むときはモバイルペイでこの番号に送金してね」ということです。
モバイルペイは、大人数からお金を集めるときには欠かせないサービスです。
友達と割り勘をするときも、ほぼ 100%でモバイルペイを使います。
デンマークの銀行口座を持っていない私はモバイルペイを使えなかったため、割り勘の際には毎回現金を下ろして渡していました。
私も友達も日常生活で現金を使うことはほぼないので、わざわざ現金をおろして渡すという行為が、ナンセンスに感じ、申し訳ない気持ちでいっぱいでした・・・。
この写真は週末のコペンハーゲンで行われていたフリーマーケットで撮影したもので、モバイルペイの番号があちこちに書いてあったのが印象的でした。。
外国人としてもありがたいデジタル化とキャッシュレス
5 ヶ月間生活してみて、いかにデンマークでデジタル化が進んでいるかを実感しました。
クレジットカードで生活ができるため、ATM で現金を下ろす手間や、外貨で支払いをするハードルの高さがないのは本当に便利でした。
また、オンラインでさまざまな手続きができるので、デンマーク語がわからなくても英語で情報を見ることができるのは非常に助けになりました。
一方で、コロナパスやモバイルペイなど使えないサービスがある場合、生活が不便になることも事実。
デジタル化が進むデンマークでは、使えるサービスをとことん使い倒すことができれば、超快適な毎日を過ごすことができそうです。
担当:みさ