【SDGsコラム(Z世代の視点)】デンマークの若者がどハマり中!その正体は環境にも自分にも優しい〇〇〇でした
Hej! Human abundance インターン生のみさです。私が 5 ヶ月間留学をしていたデンマークは、先進的な取り組みやユニークなアイデアの宝庫。そんなデンマークで私が発見した、SDGs やエシカルに関する情報をシェアしていきます!
【時間があったら〇〇〇をする!?】
今回はデンマークの若者の間で流行っている〇〇〇についてご紹介します。
みなさん、この写真から答えが分かりますか?そう、アレの正体は”編み物”なんです。日本では、編み物は若者ではなくおばあちゃんがやっているものという印象を抱く方も多いのでは?この写真は、ディナー後の時間にコモンスペースでお喋りしながらまったりしている時に撮影したものです。向かって左の子は Crochet(かぎ針編み)を、右の子は Knitting(棒針編み)をしています。
まさに Hygge な日常のワンシーンですね。ちなみに Hygge(ヒュッゲ)とは、デンマーク人が大切にしている時間の過ごし方や心の持ち方で、日本語だと「家族や友人と集まりゆったりとした 時間を過ごすこと」というニュアンスです。
こちらは授業中にこっそり撮影したもの。手前の子はかぎ針編みでたくさんのお花を作っています。確か「これらを繋げて、最後には帽子かバッグを作るの!」と言っていたような気がします。よく見ると、奥にも編み物をしている子がいるのが分かります。この時は同じテーブル内で 1/2 の子が編み物をしていました。誰かの話を聞いている時、電車に乗っている時、さまざまなシチュエーションで編み物をしている子を見かけたので、最初は本当にびっくりしました。日本で育ってきた私が感じた「編み物をしながら人の話を聞いて、失礼にならないの?」という素朴な疑問をぶつけてみると、「そういう風には考えないかな。私は編み物をしながら話を聞いている時の方が、集中力が続くから話が頭に入ってきやすいの。」と教えてくれた子もいました。
【編み物がコロナ禍の彼らを支えた!?】
これは手芸屋さんではなくスーパーマーケットで撮影したものです。私が通っていた学校は田舎の方にあったのですが、学校から一番近いスーパーマーケットにもこんなに充実した毛糸売り場がありました。編み物がいかに生活に馴染んでいるかが分かりますね。
デンマークで大人気の雑貨チェーンでは、カラフルな毛糸やさまざまなサイズの針が売っています。店内でもかなり大きな面積を占めており、編み物ブームの強さがうかがえます。いつから編み物にハマったのかと聞くと、ロックダウンのステイホーム期間に本格的に始めたという意見が多かったものの、その前から親に教えてもらいながらやっていたという子も少なくありませんでした。編み物にはマインドフルネスの効果もあると言われており、不安が高まるロックダウン期間に彼らのメンタルを支える一つの要因になっていたのかもしれませんね。
【編み物を通してサステナブルを学ぶ】
編み物が得意なデンマーク人の友達が「なんでも教えてあげるよ!」ということだったので、毛糸と針を買ってきて私も編み物に初挑戦しました。彼女に教えてもらいながら、ゆったりと 1 ヶ月ほどかけてこのニット帽を作りました。毛糸を選ぶ、デザインを考える、編み方を教えてもらうなど、全ての過程に思い出と労力が詰まっており、既製品の何百倍も愛着がわきます。
決して完璧とは言えない出来栄えでも、大切にしたいという思いが込み上げてきます。私は「できるだけ自分で編んで作ってみたい」という好奇心や、編み物の大変さを実感したことによる「軽い気持ちでものを買って消費したくない」という思いから、ファストファッションや新品のニット製品などを買う機会が減りました。編み物を通して、サステナブルな消費行動が自然と身についたような気がします。
【編み物でつながる未来!】
友達の誕生日プレゼントを手編みしたり、電車移動中に編み物をしたり・・・、日本に帰国した今も私は編み物を続けています。ハマってしまい、今では「自分でハンドメイドのブランドを作りたいな〜」と考えているほど!デンマークで出会ったみんなとは、メッセンジャーで編み物の進捗報告をし合って繋がっています。編み物を通して、多くのことを学ぶことができました。編み物ブームは私たちのメンタルだけではなく、地球環境の未来も支えてくれるかもしれません。環境にも自分にも優しい、編み物の魅力を教えてくれたデンマークのみんな、Tusind tak!(デンマーク語で「本当にありがとう!」)
担当:みさ