ユニークな体験型企業研修(北海道中標津編)
当社は、物販を販売してるお店や、若年層の教育に真剣に取り組んでいる企業の支援をしています。
今回は、専門学校の先生方と、北海道の中標津に視察に行ってきました。
人材育成については、社会人だけでなく、学校の先生方ももちろん興味関心は高く、国内70校以上専門学校を経営している先生方と、体験型企業研修の視察に、北海道の中標津に行ってまいりました。
学校の先生方にと現在の問題意識や、体験型企業研修の可能性をお聞きできましたので、お伝えいたします。
【参考まで】
なぜ、体験型企業研修に力をいれているかは、当社のウェブサイトにご説明申し上げておりますので
もしご興味いただけましたら、こちらをご覧ください。
→ http://bs-story.co.jp/organization-and-person/education/experience-learning
滋慶学園グループとは
簡単ですが、ご一緒いたしました滋慶学園グループ http://www.jikeigroup.net/
について、ご説明します。滋慶学園は、成校以来39年経っている学校です。実学教育・人間教育・国際教育を滋慶学園グループの建学の理念に、専門学校、高等専修学校など、全国70校の教育機関で、業界に直結した専門教育を実践しています。
たえず時代の変化と社会のニーズを見つめながら、500職種を超える人材を養成、これまでに国内外を問わず様々な産業界に20万人以上の卒業生を輩出されています。
人間教育として、キャリアに対する意識の形成や将来のキャリア設計をフローとしてとらえた「キャリア教育」、さらにグローバル人材の育成に呼応する国際教育に力を注いでおり、常に社会から求められる高度専門職業人の育成を目指されています。
ご一緒いたしました。
伊藤先生、加藤先生、田中先生にお話しを伺いました。
伊藤先生のお話し(人の温かさにふれました)
非常にいい発見がありました。こういう体験を学生にはさせたいと感じました。
こんなに豊かな自然あふれる日本なのに、困っている子供はたくさんいます。
どのように困っているかと申しますと、こんなデータがあります。
日本青少年研究所 http://www1.odn.ne.jp/youth-study/
がとったデータで、18才の若者に対して、「あなたは価値のある人間だと思いますか?」という質問をアメリカ、中国、韓国の同世代の学生に対して質問したところ、価値があると答えた青年は、断トツで日本が最下位でした。大体10~20%しか、価値があるとは答えられませんでした。
また、「あなたは親や先生に、認められていると思いますか?」という質問でも、断トツに日本が最下位でした。
そうじて、なにか自分に自信がない、自己肯定感、自分を認められないということがあります。非常に劣等感が高い学生、人と比べて自分は劣っていると決めつけてしまっている学生が多いと感じます。そのような子供に、スキル・技術の前に、生きるための人間教育が必要であると感じています。その子供たちに、今回の標津で体験できたようなことから、多くのことを学んでもらえないかと考えています。
家庭環境の問題があったり、心身症の問題を抱えていたりする中で、その子たちが社会との接点をどうにか持てるように育成していくのか、という問題を抱えている。
今回の標津町を訪れて一番感じたのが、景色がいいとか食べ物がおいしいとかありますが、一番は人です。人の暖かさにふれました。
例えば、見えなくなるまで手を振って見送ってくれるなど、はじめは型から入ったのだと思いますが、もはや型ではないです。今では最後まで手を振ってくれている。本当に、人と人との関わりだと思う。はありがたい。
そのようなかかわりは、学校の授業、教職員と学生とのかかわりの中だけではなかなか解決しきれない中で、こうのような地域との関わりは本当にありがたいと思っています。
自分に自信のない学生に対して、なんとか今回の標津での関わりの中から、何かを見出したいと考えています。
田中先生(興味関心以外を学ぶことの重要性)
今の学生は、自分の興味のあるものしか、見ない。
今の子たちはテレビをみなくなってきています。
今はネット上のニコニコ動画やユーチューブを視聴回数が増えています。
補足しますと、3割の子がテレビを持たない子たちです。
持たなくていい状況なのです。環境の変化があります。
私は、この街のことを知らなかった自分が恥ずかしいです。
できれば、この町のことをもっと、知ってもらいたい。
命の話、標津の地域に住む方の鮭に対する思い、北方領土の話を発信していただけると、いろいろなことを学べると思いました。
このような話を学生たちにしていきたいと思います。
加藤先生(大人の社会科見学に最適)
今回、標津の場所を調べることから始めました。こんなにおもてなしを頂けるとは思いかけず、本当に感動しています。
訪問するにあたり北方領土を勉強しなおしてみますと、知らないことが本当に多かったです。
これからの日本について、話をする機会が必要だと思いました。
私たちは、教育機関として、小学生向けにサイエンスクラブや、老人ホームの経営を行っています。
生涯学習を学園として、力を入れていまして、、大人の社会科見学として最適な場所と感じました。
北方領土や、自然のありがたみを勉強するうえで、この標津には凝縮されていると体感しました。
今回の経験で、私たちができる課題もいただきました。
最後に体験企画の代表の藤澤先生のお話し
文部省での企画で、長野県でカブトムシを採集する体験型企業研修を行いました。
子供たちを預かって、カブトムシを捕まえることができなたので、「だれか欲しい人いますか?」と子供に聞き、「はい、はい、はい!」と「君が一番初めに手を挙げたから、君にあげよう」といったら、「ラッキー、1,000円得した」と答えたんです。
カブトムシを1,000円にすぐ換金したんですよ。
「なんで?」と聞いたら、カブトムシは、デパートで1,000円で売っていると。
カブトムシを1,000円で売っている物資だとすぐに考えたわけです。
このカブトムシに命があって、丁寧に丁寧に飼って、死んでしまったら、涙流して大事にお墓を作って埋めたものです。
すぐさま、1,000円に換金した子供には、渡せないと思い、カブトムシは逃がしますと、放しました。
この子供たちは、こんなに自然とのかかわりが少ないんだと思いました。
大人の責任で、子供に自然や自然での遊びを体験させられていない。
だからこそ、バーチャルの世界、ゲームでの『○○の夏休み体験』などでカブトムシを飼い、ひっかかれてもいたくもない、そんな世界で自然をわかった気になっている。
体験をした人が、生涯所得が高いと日経新聞に、あらゆる体験をした人が生涯所得が高いと掲載されました。
子供たちに、あらゆる体験機会を与えることができていない、なんとか、学生にたくさんの体験をさせたいと思っています。
高校生の卒業式に、送辞があります。1,000日の学生生活の中で、たったの4日間しかない修学旅行を1/3が語るんです。
興味のあることしか向かない、あまりにも少ない体験機会の中での、体験しか語れない。
幅広く体験、経験した中で、ひょっとしたら、俺こんなことが向いているかもしれない。
魚をさばいたときに、上手と言われると、自信を持ちます。進路が夢希望につながります。
いろんなことをやった中で、得意なことを見つける。今は自分の興味のなることだけ、これだけの情報化社会の中で、本当に自分に合うものがみかっていないのだと思います。
私たちは、子供、若年層にたくさんの体験機会を創出することが、我々大人の役目だと思っています。教育の機会は、人格形成する上でとても重要です。
ぜひ、たくさんの体験機会から、人としてのコミュニケーション能力や、仕事のモチベーションの前の人間力を育成することが重要です。スキルを学ぶ前に。
まとめ
当社は、”社会人のための体験型企業研修”の素晴らしさを伝えていきたいと思っています。
今回は、教育を専門している先生、体験企画を長年携わっている先生と一緒に北海道の中標津での体験型企業研修を経験しました。
ぜひ、素晴らしい体験型企業研修を、学校だけでなく、社会人の教育研修にも取り入れていただければと思います。
川九健一郎
組織開発・人材育成、及び地域活性化業務をディレクション
※広域観光周遊ルート促進事業の専門家として、全国を飛び回っています